The Entertainer

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The Entertainer by memoryofgod

ダンス・オア・ダイ。

雑踏ひしめくどこかの広場。行き交う人々と比べて、ひと際大きな体を持つ男が主役です。男が背負うカバンには楽器が詰め込まれており、ひとつ賑やかな音色を奏でてやると、周囲の人々の足は止まり、次第にステップを踏み始める。盛り上がりが最高潮に達する頃には投げ銭が飛んできます。

パフォーマンスには相当なエネルギーを消費するようで、演奏を繰り返す内に足取りもおぼつかなくなって、しまいには倒れ込む大男。広場には行商人がたまに顔を覗かせるので、稼いだお金でパンを買い、空腹を満たし次のパフォーマンスへ、明日へ命を繋ぎましょう。

歓声とおひねりを頂戴する最中、群衆に紛れて全身黒ずくめの人間が時折通りかかります。何らかの治安維持機関に携わるであろう彼らは、おそらく無許可でパフォーマンスを披露する私を見つけるやいなや、猛烈な勢いでこちらに駆け寄って、問答無用(暗転を挟まないほどの勢い)で留置所にぶち込みます。お金は没収されませんが、ここでは腹を満たすことができません。日が変わると釈放されますが、捕まった時のお腹の空き具合では檻の中で…なんてことも。

可能な限り演奏を続け、食いつなぎ、黒い姿が視界に入ったら一旦お開き、隙を見てまた芸を再開。求められる操作は単純ですが、これが難しい。

いくらなんでも燃費が悪すぎる体じゃないかと悪態をつきつつも、ひとつ間違えると悲惨な結末に急転落する綱渡り加減が癖になる。

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閉塞感なんて窓ひとつで十分伝わるようです。